先日、地域の農業の未来を担う、若手農業者へコンサルティングを行いました。
31歳、30歳、22歳。若い!!!!
今、若い人たちが、地方の農業に希望を持って参画しています。
その帰りにいただいた、啓翁桜が今まさに満開。
地方の農業も満開になるように。
未来に希望を持つ、若い農業者の将来が花咲くように。
お手伝いしていくことができれば幸せですね。
今回は、若い農業者とのやりとり。
そして、啓翁桜から学ぶ。農作物の価値づくりのヒントをお伝えします。
1.先代に敬意を持ちながら、新たな未来を作る情熱を持ち続ける。
農業の世界は、世代交代が難しい。
それは、経営という視点だけではなく、農作業の経験値。
この二つが必要になってくるから。
時流の流れや、新たな発想は若い世代がとって変われるが、
農作業の力。経験値や勘どころは、どうしても先代達にはかなわない。
そこに世代交代の難しさがあるようです。
先代達が、年齢を重ね、どうしても守りに入ってしまう。
新たな取り組みや、チャレンジをさせてくれない。
そこに自分達のジレンマや、焦りがある。
そう話してくれました。
そういった若い世代に伝えていくのは、二つ。
(1)先代達に敬意を持って接すること。
今までがあるのは、先代達のおかげ。とまず思って接すること。
時代の中で、農業や商いの方法は進化・変化しているが、今まで農業を続けてこれたのは、先代達の決断ややり方が正しかったと。まずは認めることです。
その前提で、先代達と接する大事さ。敬意を持つことです。
(2)一気にチャレンジではなく、2割のチャレンジを考えよう。
今あることを全て変える。というのは、非常にリスクがあります。周囲も不安があります。
大事なのは、チャレンジにかかる、お金・資源・時間を2割でまず考えること。
チャレンジとして投資するのは、利益の2割。
農産物のブランド化としてチャレンジするのは、生産量の2割。
チャレンジに費やす時間は、総労働時間の2割。ちゃんと今の仕事もする。
この中で、小さな成果を作りながら、段階的に変えていくこと。
小さなチャレンジでも、そこに未来への情熱を持ち続けること。
2割の挑戦であれば、仮に失敗したとしても、自分たちの事業にとって致命傷にはなりません。
そこに先代達にチャレンジを認めてもらう要素もありますね。
この二つを若い世代には伝えています。
2.啓翁桜から学ぶ、農作物の価値を高めるヒント。
コンサルティングの帰りに頂いた啓翁桜。
綺麗な花を見られるだけではなく、農作物の価値を高めるヒントがあります。
そのヒントは、出荷する時期。
啓翁桜は、山形県などから年末年始、特に正月に届く桜で、本来に咲くはずのない時期に“桜”を愛でることができる点が、最大の価値です。
つまり、他にはない“出荷時期”が価値。
これは、農産物の価値化を創り上げる選択肢の一つ。
いつもは味わえない時期に、その農産物が楽しめる。
日本にはもともと、農作物や魚、季節の食品の出荷時期には
・はしり(需要は少ないが、価格は高い)
・旬(需要が最も多い。価格は普通)
・なごり(需要は少ない、価格は普通)
と3つがありますが、このように出荷時期を上手に考えることで、農産物の価値を高めることができます。
出荷する時期は、旬を活かすこともできますし、啓翁桜のように全く違う時期を考えることもできます。
ただし、条件が一つ。
それは、出荷時期が変わっても、品質は落ちない。ということ。
時期が違うから、味が落ちる。
啓翁桜であれば、多少花が少なくても、色づきが悪くても。
と考えてしまえば、価値を高めることはできません。
出荷時期が変わっても、品質を維持する取り組みを考え、実行することが努力目標。
チャレンジするのは、まずそこから。
旬の時期の品質を維持しつつ、他には無い“時期”に出荷する。
もしかすると、今まで販売していた倍以上の値段で、自分たちの作る農産物を販売できる。
今回の、若い世代へのコンサルティングでは、実際に作っている農産物を踏まえて、どうやってそれができるか、共にディスカッションを行いました。
“出荷する時期”
もしかすると、あなたの作る作物も、新たな価値アップの可能性があるかもしれませんね。
若い世代との対話は、未来のことを考えます。
先代達への不満や、ジレンマ、悩みも出てきますが、それを乗り越えるだけの未来を共有できることがとても大事だと改めて感じました。
先代達と話をすると、圧倒的な経験や勘どころから、多くの気づきやヒントが生まれます。
一方、
若い世代と話をすると、若さゆえの無謀さや、突拍子も無い考えに、驚くようなアイデアが生まれます。
先代と、若い世代。
理想は、この二つの発想の融合ですね。
あなたはいかがですか。
この記事を読んで、たまには違う世代と話をしてみると、新たなヒントとチャンスが生まれます!




























